潜在精巣

潜在精巣とは精巣が陰嚢内にない状態をいいます。停留精巣、隠睾などとも呼ばれます。精巣は胎児期にはお腹の中にありますが、成長とともに精巣は移動して生後約1〜3ヶ月頃には陰嚢内に降りてきます。しかし、これが通常通り行われず生後半年過ぎても、精巣が陰嚢の中になく、お腹の中や下腹部の皮下に精巣が留まってしまった場合に『潜在精巣』と呼ばれます。

*原因
・男性ホルモンの不足
・解剖学的異常

*発症
・トイ犬種やミニチュア犬種において発生が多い

*症状
・ほとんどの場合無症状
・潜在精巣は精子を作ることができないため、両方とも潜在精巣の場合には繁殖に適さない
・将来的に精巣腫瘍になる可能性が高い

*診断
・触診(陰嚢内に左右2つの精巣があるか確認)
・下腹部の皮膚を触って皮下の潜在精巣があるか確認
・レントゲン検査(お腹の中に精巣があるか、腫瘍化していないか確認)
・エコー検査(お腹の中に精巣があるか、腫瘍化していないか確認)

片側潜在精巣(陰嚢内に精巣が1つだけ)
エコー検査 潜在精巣(膀胱の下に精巣を認める)

*治療
・手術により摘出

摘出後の精巣(左は正常に陰嚢内にあった精巣、右は腹腔内にあった精巣)


*治療のみとおし
・手術により潜在精巣を摘出すれば将来的な精巣腫瘍の発生を予防できる。
・片方だけの潜在精巣では繁殖能力がある。ただし、潜在精巣は子に遺伝する可能性があるので、基本的には繁殖に適さない。

   
大和市の花岡動物病院
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