食道狭窄 症例①

猫1ヶ月齢の食道狭窄の1例です。

『1ヶ月前に生まれたばかりの仔猫を保護したが、保護した当初から食後すぐ吐いてしまう』と来院されました。

レントゲン(造影)にて食道の狭窄を認めました。

赤矢印部で食道の狭窄。それより前方で食道拡張。

今後の検査•治療方針として以下を提案しました。

①CT検査にて血管輪異常がないか確認(心臓血管の先天性異常で食道の狭窄を引き起こす)
②内視鏡検査にて食道狭窄の確認
③内視鏡下で食道バルーン拡張術を実施

相談のうえ②•③と実施することとしましたが、いずれも全身麻酔が必要となります。全身麻酔に耐えれるように内視鏡の実施を生後3ヶ月に設定して、それまでは流動食+テーブルフィーディング(縦抱っこしながら給餌)でとにかく栄養を付けてもらうように伝えました。

1ヶ月後に『ここ数日ミルクをあげていても吐いてしまう』と来院されました。期待していたほどの体重増加もなかったため、内視鏡(食道バルーン拡張術)を1ヶ月早く実施することとしました。

内視鏡検査にて食道狭窄を確認
バルーン拡張術1回目
バルーン拡張術 術後

2ヶ月後に2回目の内視鏡検査+バルーン拡張術を実施しました。

食道狭窄部 
バルーン拡張術 2回目

1回目のバルーン拡張術で狭窄部位はかなり拡がっており、今回の施術を最後に治療終了としました。

1回目の施術以降、吐き戻すこもとなくなり、体重も当初の3倍ほど大きくなりました。
食道狭窄に対してバルーン拡張術を実施した場合、5回以上の施術が必要になることもあります。今回は2回で治療を終了でき、治療の負担を最小限に留めることができました。

これからもすくすくと成長できることを願っています。

   
大和市の花岡動物病院
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