潜在精巣とは?
潜在精巣とは精巣が陰嚢内にない状態をいいます。停留精巣、隠睾などとも呼ばれます。
精巣は胎児期にはお腹の中にありますが、成長とともに精巣は移動して生後約1〜3ヶ月頃には陰嚢内に降りてきます。
これが通常通り行われず生後半年過ぎても、お腹の中や下腹部の皮下に精巣が留まってしまった場合に『潜在精巣』と呼ばれます。
イタリアン・グレーハウンド 雄 1歳の一例
飼主さん
去勢手術を考えているけど、精巣が1つしかない
陰嚢内には右側の精巣がない状態で、下腹部の皮下にも精巣は確認できませんでした。
片側の潜在精巣

エコー検査にて腹腔内に精巣を認めました。
腹腔内に精巣を認める

潜在精巣は将来的な腫瘍の発生率が10%以上と高いため、腫瘍を予防する観点からも手術することが勧められます。
飼い主さんと以下の点について相談して手術をすることとしました。
- 将来的な腫瘍の発生率が高くなる
👉精上皮腫:セルトリ細胞腫=約3:7
👉セルトリ細胞腫では貧血などの症状が出ることがある - 開腹手術となり負担は大きくなる
👉手術(麻酔)時間が長くなる
👉手術の傷が2つできる
👉基本的に1泊の入院が必要


術後も大きな問題なく、元気に退院できました。
これからも健康に成長できることを願っています。

犬の潜在精巣
潜在精巣とは?
潜在精巣とは精巣が陰嚢内にない状態をいいます。停留精巣、隠睾などとも呼ばれます。
精巣は胎児期にはお腹の中に...
獣医
料金一例より〝イタリアン・グレーハウンド〟『腹腔内潜在精巣』をご参考にして下さい
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