水晶体脱臼 症例①

水晶体脱臼とは水晶体(レンズ)が本来の位置から外れてしまう病気です。

水晶体を支える〝チン小体〟と呼ばれる繊維が切れることで水晶体が正常の位置から外れてしまいます。



水晶体脱臼で問題となるのはその合併症です。

合併症として緑内障(眼圧の上昇)、角膜障害、ぶどう膜炎(眼の中の炎症)などが挙げられますが、いずれも痛みを伴ったり、眼が見えなくなる可能性があります。

チワワ 15歳 避妊メス の1例です。


『片目をショボショボさせている』『眼が赤い』とのことで来院されました。


スリット検査(細隙灯顕微鏡検査)、エコー検査にて右眼の白内障および水晶体前方脱臼を認めました。


右眼 水晶体前方脱臼

治療は基本的には手術で水晶体を摘出します。

ただし、年齢や基礎疾患(持病)などで全身麻酔をためらう場合も多くあります。

現時点で合併症(緑内障、角膜障害、ぶどう膜炎)がない場合には、点眼薬などで出来る限り合併症の予防を行いながら経過をみていくこともあります。

また、鎮静下で水晶体を後方に落とした後、点眼薬で前へ戻ってこないように治療を行うこともあります。

水晶体後方脱臼では前方脱臼に比べて緑内障のリスクが少なくなるためです。
(前方脱臼では約70%、後方脱臼では約40%で続発性緑内障が発生)






飼い主様と相談をして今回は水晶体摘出手術を実施しました。

水晶体摘出術後

手術による大きな合併症もなく、眼をしょぼつかせることもなくなりました。

チワワは犬種的にこの病気にかかりやすいとされています。

今後反対の眼も水晶体脱臼を起こしてくる可能性があるため、月に1回程度のチェックをおすすめしました。

   
大和市の花岡動物病院
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