猫の消化器型リンパ腫 症例①

猫の消化器型リンパ腫は下記の3つに分けられます。

①中/高悪性度(低分化型)消化器リンパ腫

②低悪性度(高分化型)消化器リンパ腫

③大顆粒リンパ球(LGL)リンパ腫



いずれのリンパ腫も抗がん剤治療の適用になりますが、それぞれの場合で治療に反応する割合や予後(どれくらい生きられるか)が大きく変わってきます。

①中/高悪性度(低分化型)消化器リンパ腫
 完全奏効率:38〜87%、生存期間(中央値):7〜10ヶ月

②低悪性度(高分化型)消化器リンパ腫
 完全奏効率:56〜96%、生存期間(中央値):19〜29ヶ月

③大顆粒リンパ球(LGL)リンパ腫
 完全奏効率:5%、生存期間(中央値):17日


*注意
このあと手術写真を掲載しています。苦手な方はお控えください。

雑種猫 13才 避妊メス  『低悪性度(高分化型)消化器リンパ腫』 の一例です。

『最近なんとなく元気がない』とのことで来院されました。


血液検査では炎症マーカー(SAA:7.0)の高値を認めました。


エコー検査にて十二指腸漿膜面と連続する1.5cm大の腫瘤を認めました。
また腸管膜リンパ節の軽度腫大も認めました。

エコー検査:十二指腸腫瘤



エコー下FNAでは小型リンパ球を多数認めました。

FNA(針生検):小型リンパ球
FNA(針生検):小型リンパ球



飼い主様と相談の結果、診断を確定させるために手術で十二指腸の腫瘤を摘出することとしました。


十二指腸漿膜面と連続する腫瘤

腫瘤を含む十二指腸の一部を切除し、腸管の両端を繋ぎ合わせる手術を行いました。



病理検査およびリンパ球クローナリティー検査(遺伝子検査)にて
『低悪性度(高分化型)消化器リンパ腫』と診断しました。


手術後の治療として、
クロラムブシル(飲み薬の抗がん剤)+プレドニゾロン(ステロイド剤)の服用を続けていくこととなります。




2020年1月18日現在、手術から約半年が経ちますが、抗がん剤の副作用もなく元気に暮らしています。



これからも病気の再燃なく、長生きできることを願っています。


大和市(鶴間・南林間・中央林間)の動物病院
花岡動物病院
神奈川県大和市1-20-11
046-271-1122


   
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